セクシュアルハラスメント問題セクハラをしないために
こちらのアーカイブは、セクハラ問題に取り組む必要性、セクハラを受けないための取り組み、セクハラ行為者にならないための手がかりなどを紹介しています。職場のセクハラ防止策の啓発ツールとして、出典を明記の上、ご利用ください。
(出典記載例:株式会社クオレ・シー・キューブホームページ)
セクハラをしないために
~求められる人権意識~
行為一つ一つがセクハラかどうかを判断することは難しいことですが、セクハラをしないための手がかりを少し提供してみたいと思います。
不快な気持ちを推測する。
言葉だけがコミュニケーションではありません。たとえ言葉で「嫌だ」といわなくても不快だと感じていれば、いろいろなサインを出しているはずです。体をスッとよける、下を向く、困ったような顔つき、二人の間にモノをおくなどの態度、間あい、声の調子などから、言葉の意味内容以外からもその人がどんな気持ちなのかを推測することができます。
また、そのような性的なからかいを自分の妻や子供がされてもいいかどうかを考えてみると、それが許される行為かどうかがわかるはずです。
自分の影響力を考えてみる
セクハラになるかどうかはそれを拒否できないような力関係があったかどうかがひとつの判断基準になります。行為者からはよく「断らなかったから」「合意の上だったはず」と驚きを隠せない反応が見られます。しかし上司と部下、社員と派遣社員などのように職場での力の差があれば、「あとが怖くて、断ることができなかった」という被害者の主張が通る可能性があります。
また、部下から仕事ができる上司として尊敬されたことを、うっかり恋愛だと勘違いしてしまうことのないように注意することも大切です。
不快にさせるような言動は慎む
息遣いや臭い、ジロジロと見る視線、不用意な接触などを伴う一言は相手に性的な不快感をもたらすこともあります。たとえセクハラではなくても職場のマナー違反とならないように身だしなみや態度に気をつけることが大切です。
また、「軽い冗談だった」という加害者の弁明がよくあります。職場のコミュニケーションをよくするには多少セクシュアルの話も必要という考えは今や通用しません。
男性も女性も上司も部下も人として対等
同じ言葉でもA上司が言えばセクハラ、B上司なら問題がないのはなぜでしょうか。基本的に相手を見くだしている人(大切にしてはいるが対等だとは思っていない人、性の対象としか見ていない人)が言う一言はそれがどのような言葉でも侮辱されたように感じるものです。「人としては対等だ」という意識を持つことが大切です。
また、性や年齢だけでなく国や文化が違えばセクハラの受け止め方も大きく違います。ビジネスのグローバル化が進む中で、セクハラに限らず人権意識を持つことがさらに求めれることでしょう。
(株)クオレ・シー・キューブ 岡田 康子(2008)