- Home
- ご担当者のお悩みと解決策
- ハラスメント相談窓口に電話してきたにもかかわらず、相談を躊躇する人に相談を促すにはどうしたらよいのか
ご担当者のお悩みと解決策ハラスメント相談窓口に電話してきたにもかかわらず、相談を躊躇する人に相談を促すにはどうしたらよいのか
ハラスメント相談窓口に電話してきたにもかかわらず、相談を躊躇する人に相談を促すにはどうしたらよいのか
せっかく電話してきても、相談者が躊躇してしまう・・・
ハラスメント相談窓口に寄せられる相談件数は、年々増える傾向にあります。しかしそれに伴って、途中で相談をあきらめてしまったり、相談すること自体を躊躇するケースも増えているようです。このような相談者には、どのように関わっていけばよいのでしょうか。窓口担当者にとっても悩ましいことかと思います。
相談者が躊躇するのは、相談することによる不安を払拭できないから
まず、社内の相談窓口に、メールや電話などを通じてコンタクトを取ってくる時点で、自分だけでは解決できない困った状況下に置かれていると相談者が感じていることは確かです。しかし、それにもかかわらず相談を躊躇しているということは、相談することによる不安を払拭できないから、と考えられます。
相談することによる不安として主に考えられるのは、自分が相談したことが‘何らかの形で’ハラスメント行為者(加害者)に伝わった結果、仕返しや更なる嫌がらせを受けるのではないかという「報復行為の恐れ」や、社内の窓口に相談することで人事考課に影響があったり、自分が異動させられるのではないかという「不利益扱いへの不安」、周囲の噂になってしまうのではないかという「プライバシーの侵害の恐れ」、そもそも窓口へ相談することで解決するのか?という疑問・不信感などです。これらの心配は無用であるということは、多くの企業ではイントラネット上の告知スペースに掲載したり、冊子やカード類に記載したりしていますが、実際にハラスメント被害にあっている人は、その文字をそのまま信じることができません。そこで、とりあえず第一報を入れてみて、窓口担当者がどのような応対をするのかを試します。電話やメールでのやり取りを通じて、「ここなら大丈夫だ」という安心感を得られないと、相談せずに終わってしまうでしょう。
丁寧な説明で安心感を持ってもらい、無理強いはしない
そのため、相談を躊躇している人にはまず、「あなたが相談したことは、問題解決を行うメンバー以外に、あなたの許可なく伝わることはないので安心してお話ください」等と、プライバシーの侵害や報復行為の心配がないことを、丁寧に説明することが最優先になります。また「こちらに相談しただけで、あなたが業務上不利になることもありません」ということについても同様に説明して、安心感を持ってもらうことが重要です。既に告知してある内容であっても、文字で読むのと直接人の声で聴くのとでは、印象がだいぶ異なります。特にハラスメントの被害を受けて傷ついている人には、生身の声で伝わってくる温かみが、その人の辛い状況を打開する力を持っているのです。メールでの相談でも同様に、できるだけ相手の方が受け取りやすい表現を心がけ、次の返信につながるようにしたいものです。
【解決策案】
‘ひとりで悩まずに、いつでもご相談ください’
というメッセージを
そのような話をしても「まだ話せない」という人については無理強いをせず、「今は難しくても、何かあったらまたご相談ください」という一言を添えて、‘ひとりで悩まずに、いつでもご相談ください’というメッセージを送りましょう。このような関わりを繰り返すことで、相談者が気持ちを整理できるように促すことも、窓口担当者の大切な役割です。
フォームからのお問い合わせ
他のお悩みと解決策はこちら
-
ハラスメント防止について経営層に関わってもらうためにはどうしたらよいか
ハラスメント対策は、ハラスメントが経営にもたらす悪影響を、職場で最もパワーを有しているトップ層が理解することなしには、効果のある対策はできません。 なぜなら、パワハラ(パワーハラスメント)発言を繰り返す役員がいる場合、いくらその下の階層に研修を繰り返したとしても、会社が本気でパワハラ防止に取り組んでいるとは受け取られず、社員の行動にいい変化を与えることもできないからです。
-
ハラスメント防止研修の優先順位をどうすればよいか
ハラスメント防止研修は、職位に関係なく広く従業員に周知啓発する必要がありますが、職場の状況や研修テーマによって対象者をどの範囲に定めるかは異なってきます。また、繁忙シーズンが必ずしも部署間で一致しないなど、研修開催のタイミングも調整が必要です。
-
ハラスメント問題が起きてしまったがどうすればよいか
法律で措置義務が課されているセクハラ(セクシャルハラスメント)やマタハラ等は、事業主が講ずべき措置として「問題が起こった際には、事実関係を迅速かつ正確に把握」して「行為者及び被害者に適切な措置を行う」ことが求められています。法的措置はないものの、パワハラも同様の対応が望ましく、迅速で適切な対応が求められます。一方で、本人の意思を確認しないままに事実確認や処分を行ってしまった結果裁判に発展したり、事実調査の段階で行為者を犯人扱いてしまったりするなど、かえって大きな問題に発展することもあります。
-
社内相談窓口の認知度が低いせいか、相談がなかなか入らない
被害者が相談窓口を利用しない主な理由は、「どうせ会社に相談しても解決しないのではないか」「自分にも責任があるなどと責められるのではないか」「自分が異動させられたりしないか」「勝手に調査を進めてしまうのではないか」等の不安や疑問が主な原因です。(厚労省のデータあるはず要確認) これらの「不安のハードル」は窓口担当者が考える以上に高いものです。
-
新たにハラスメント対策担当者になったのだが、何から手をつければよいか
社内では定期異動があるため、ハラスメント対策担当者にある日突然任命されて、「前任者との引継ぎが十分でなく、何をどうすればよいかわからない」と途方に暮れてしまうご担当者からのお問い合わせを、多数いただきます。
-
ハラスメントを受けたという相談が入った際、社内ヒアリングで留意すべきことは何か
被害者からの相談を経て、被害者本人が「会社に対応してほしい」と希望した際には、ハラスメント問題の事実確認としてヒアリングをします。その際、原則的にまずは行為者(加害者)とされる人へのヒアリングを行い、被害者の訴えと相違するポイントを絞って、その状況について「直接見聞きした周辺の第三者」にヒアリングを行います。
-
匿名でのハラスメント相談にはどのように対応したらよいか
ハラスメント対策が整備され、相談窓口の周知も進んでくると、相談の増加とともに、対応に頭を悩まされるケースも増えてきます。匿名での相談への対応については、その後の対応や連絡がとりにくいことから対応が難しいケースではないかと思います。相談者自身が名乗りたくない、匿名で相談したいという場合、どのように対応すればよいか、流れに沿って検討していきたいと思います。
-
ハラスメントを予防するために職場のコミュニケーションを活性化するにはどうしたらよいか
「コミュニケーションが希薄化している」「風通しが悪い職場」では、パワハラが起きやすいといわれています。実際に平成28年度に実施されたパワーハラスメント実態調査でも、パワハラに関する相談があった職場の特徴として、「上司と部下のコミュニケーションが少ない職場」が最も多く挙げられ、希薄なコミュニケーションがパワハラの発生要因として大きな位置を占めていることがうかがえます。
-
集合研修が難しい時、社内にハラスメント防止を周知するにはどうしたらよいか
集合研修は、講師からの直接のフィードバックを受けられ受講時の集中力を維持しやすく、また、理解促進にもつながりやすいです。ただ、研修の対象者を一度に集めることは、業務や就業形態の多様化に伴い、困難になっている傾向があり、そのような中、オンライン研修への関心の高まりは顕著です。
-
ハラスメント研修を効果的に実施したいが、どうしたらよいか
ハラスメント対策のご担当者から研修に関するお問い合わせをいただく際、「これまでハラスメント研修は行ったことがないため、基本的なことを学ばせたい」「基本的なこと、ハラスメントをやってはいけないということは十分に分かった。
-
得意先とのハラスメント問題を防止するには
得意先からのハラスメント問題は、企業にとっては「取引がなくなっては困る!」「お客様を失ったら大変だ!」という心理が働くために、対策がとりづらいのが実態です。また近年、人々の不安やストレスの増大と共に、「立場の弱い者」がそのはけ口となる傾向が急速に強まり、問題は軒並み増加傾向にあり、いわゆる「カスタマーハラスメント」が深刻な社会問題となっています。
-
管理者が部下指導を躊躇している
「"パワハラ" と言われるのが怖くて、管理者が部下にどのように接したらよいか困っている。管理者にはもっと自信を持って部下を指導してもらいたい。」企業の人事ご担当者・ハラスメント対策ご担当者から、部下指導に躊躇する管理者に頭を悩ませているこうしたお声が多く寄せられています。