ハラスメント対策の導入事例・実績一覧西部ガス株式会社 様

導入事例西部ガス株式会社 様

組織の成長に欠かせないコンプライアンス意識の醸成

階層別パワハラ防止研修で「パワハラにならない部下指導」を継続的に実施

西部ガス株式会社
西部ガス株式会社 様
  • ハラスメント
  • パワハラ
  • コンプライアンス
  • 提供サービス研修
  • 規模千人~1万人未満

内部統制推進部長 兼 コンプライアンス室長 岡山 佳誉 様
内部統制推進部 部長 松尾 文裕 様
内部統制推進部 コンプライアンス室マネジャー 松田 和憲 様
内部統制推進部 コンプライアンス室課長 今村 祐介 様
内部統制推進部 コンプライアンス室 廣瀬 律子 様

株式会社クオレ・シー・キューブ代表取締役 岡田 康子

コンプライアンスはハラスメントと表裏一体であり、パワハラがコンプライアンス活動の基盤となる職場環境を悪化させる重大な要因であることから、西部ガス様ではまず、経営層を対象にパワハラ防止の必要性を理解していただく研修を実施させていただきました。それを契機として西部ガス様から管理職研修の依頼を受け、「パワハラをしないだけでなく、言うべきことはきちんと言う」という部下とのコミュニケーション力向上を目的にしたプログラムを構成し実施いたしました。研修内容をよく理解した上で体得するまでには時間を要しますが、部下との関わり方は元より、人との関わりの大切さを再認識する場にもなられたことと思います。また毎年地道に続けるということで会社の本気度が示され、効果を生みだしているように思われます。

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風通しの良い職場風土は、従業員の意欲・成長する組織の原動力

岡田: コンプライアンス研修の導入の背景を教えてください。

西部ガス(岡山様): 弊社グループは、人口減少、少子高齢化に加え、電力・ガス小売り全面自由化によるエネルギー競争の激化など、これまでにない大きな環境の変化に直面しています。このような環境変化に対応するため、従来の業務内容も多様化・複雑化していき、グループの従業員一人ひとりに大きな負荷がかかることが容易に予想されます。

このような状況にあっても弊社グループはお客さま価値を創造し続けていかなければなりません。そのためには、お客さまの信頼を勝ち取ることができる社員の育成が欠かせません。植物の芽が良い土壌でなければ丈夫に育たないことと同じく、良い社員を育てるには、その地盤となる働きやすい風通しの良い職場づくりが不可欠であり、弊社グループは更なる「職場風土の改革」を実行していかなければなりません。風通しが良い職場風土は、従業員の働く意欲の向上へつながり、ひいては弊社グループの業容拡大に向けた大きな原動力になると考えます。

こうしたことから、コンプライアンス意識の醸成・実践が日常的に自然な形で行われるような職場風土作りが弊社グループにおける喫緊の課題であると認識しています。

ハラスメント対策は意識啓発と研修の二本柱で推進

岡田: 貴社では現在に至るこれまでの間、ハラスメント対策としてどのようなことに取り組まれていますか?

西部ガス(岡山様):弊社では、ハラスメント対策として意識啓発と教育研修を併せて実施しています。
まず、意識啓発に関しては、社長メッセージの発信をはじめ、コンプライアンス新聞、マガジンの発行(毎月)、ハラスメント等の通報相談窓口の周知を実施しています。

次に、教育研修に関してですが、コンプライアンス室と人事労政部共催で、平成25年度に弊社及び主要グループ会社のマネジャー(課長)やリーダー(係長)へのハラスメント研修、平成28年度に弊社幹部職及び出向先役員・部長職を対象に「パワハラ防止研修」、平成29年度に弊社管理職及び出向先管理職を対象に「コミュニケーション力向上研修」を実施いたしました。「パワハラ防止研修」では、従業員一人ひとりがいきいきと働くことができる職場環境の構築を、「コミュニケーション力向上研修」では管理職の傾聴力・共感力等の強化をテーマに掲げました。
また、平成25年以前には、コンプライアンス室主催でパワハラ・セクハラ窓口担当者を対象とした教育の実施や弊社全従業員及びグループ会社の課長・係長向けにeラーニングを利用したハラスメント教育も実施しています。

事案発生をきっかけに、部長職向けコミュニケーション研修を緊急実施

岡田:弊社にお声がけいただきましたのは、コンプライアンス室主催の講演会が最初だったでしょうか?

西部ガス(今村様):そうですね。岡田先生にパワハラ防止の相談や研修をお願いしている他社様からご紹介をいただき、平成27年4月に弊社および関係会社の経営者を対象にした講演会で「パワーハラスメントの現状と企業がとるべき対策」と題してご講演いただきました。先生のご講演は一方通行でなく、参加者とのディスカッションを交えた大変分かりやすい内容でした。

弊社グループは、5年ほど前から企業コンプライアンスに本格的に取組みはじめ、従業員は「西部ガス企業行動指針」をしっかり遵守しておりますが、平成28年度に不本意ながら、部長職による重度のパワハラ事案が発生し対象者を懲戒処分いたしました。弊社グループにおいてもこの頃から急激にパワハラが発生し始め、特にグループ会社の管理職や弊社の出向者によるパワハラが目立って参りました。
そこで、緊急措置として、岡田先生をお招きして弊社部長クラスを対象にした「パワハラ防止研修」を人事労政部と共催で実施し、効果的なコミュニケーションやパワハラにならない部下指導等、ケース演習を交えてご指導いただきました。

浸透してきたパワハラにならない指導法

岡田:職場での現状を受けて、課題感や明確な目的を持った研修の展開をされたのですね。担当者としての手ごたえや成果はいかがですか?

西部ガス(今村様):岡田先生には、部長・課長職と各階層の役割について弊社の要望に応じた研修カリキュラムでご指導いただいたので、受講者アンケートでは受講者の気づきも多く、実践的であるという意見が多く出ておりました。

また、弊社グループで毎年実施している「コンプライアンス意識調査」において、パワーハラスメントの発生に関する設問「パワーハラスメントは見られない職場である」は年々改善傾向にあり、岡田先生の研修を通じ、管理職の職場でのマネジメントにおいて、「パワハラにならない指導方法」や「知って・認めて・伝える」というコミュニケーションの基本的な取り方が管理職層に浸透してきた結果であると考えております。

研修後に見られる職場でのコミュニケーションの変化

岡田:研修を受講されている皆さんの反応や感想はいかがでしょうか?

西部ガス(岡山様):部長職研修では「パワハラ防止のためにコミュニケーション力向上が必要である」「部下の立場や目線を持つために肯定型で行動していきたい」というように職場でのコミュニケーション面で新たな気づきがあったようです。

課長職研修では「非言語コミュニケーションの重要性に気付いた」「相手の話をよく聴くことが大切である」「知って、認めて、伝えるというコミュニケーションのプロセスを確認することができた」などの意見が多くあがり、上司のマネジメント力やコミュニケーション力向上に確実に役に立っていると認識しております。

全従業員のコミュニケーション力向上を図る

岡田:改めて、どのようなことに課題感をお持ちですか?これから目指していきたいところは?

西部ガス(岡山様):これまでは組織の上層部で職場風土に影響力が大きい部長、課長職の順でパワハラ防止研修を行ってきました。今後は、上記管理職の考えを更に担当者へ咀嚼して伝える役割を持つ現場のリーダー層を対象に、同様のコミュニケーション力向上をテーマとした研修の必要性を感じております。

今後、弊社の管理職をはじめとして、全従業員のコミュニケーション力を高め、上司と部下、同僚間で情報の共有化を十分に行い、従業員が気持ちよくいきいきと働ける職場環境を作り出すことにより、お客さまに安心・信頼を与え、お客さま価値を高めることができる人材を育成していきたいと考えております。

弊社は、今後もそうした従業員の力を結集して「お客さまから圧倒的な信頼をいただくエネルギーとくらしの総合サービス企業グループ」を目指して参ります。

岡田:これからも貴社の職場づくりをサポートさせていただければと思います。ありがとうございました。

(文責:クオレ・シー・キューブ)

〔2017年12月現在〕

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